リリース:VMware vSphere 4.1(20100713-5)

Wednesday, July 14th, 2010   |   原文はこちら (English)

かねてからの予測通り、VMware社は7月13日にvSphere仮想インフラの重要なアップデートをリリースする。

virtualization.infoが5月に一部を公開しているが、vSphere 4.1には膨大な数の新機能が搭載される。

  • ESXiのスクリプト式インストレーション。ESXiのローカルやリモートディスクへのスクリプト式インストレーションにより、ESXiを多数のマシンに素早く導入できるようになる。スクリプト式インストレーションは、PXEブートを利用することでCD-ROMドライブもしくはネットワーク経由で開始することができる。
  • ESX/ESXiビルドからのvSphereクライアントの削除。ESXおよびESXi用vSphereクライアントはVMware社のウェブサイトからダウンロードできる。今後、これはESXやESXiのビルドにはパッケージングされない。
  • SANからの起動。vSphere 4.1ではSAN(BFN)からのESXiブートが可能になる。iSCSI、FCoE、およびFibre Channelのブートもサポートされる。

  • vStorage APIs for Array Integration(VAAI)によるハードウェアアクセラレーション。ESXでは、対応するストレージハードウェアに対する特定のストレージ操作の負荷を低減することができる。ESXは、ストレージハードウェアの支援を得てこれらの操作を高速化し、CPU、メモリ、およびストレージの使用帯域幅を抑える。
  • ストレージパフォーマンスの統計情報。vSphere 4.1はホストや仮想マシンのストレージスループットや待ち時間に対する可視性を高め、ストレージのパフォーマンス問題に関するトラブルシューティングを支援する。NFS統計情報がvCenter Serverのパフォーマンスグラフやesxtopで見られるようになった。新しいVMDKやデータストアの統計情報も含まれる。統計情報はすべてvSphere SDK経由で入手できる。
  • ストレージI/Oコントロール。この機能はデータストアにアクセスする仮想マシン全体に動作ホストに関係なく適用されるI/O共有や制限値の形でストレージI/OのQoSを実現する。ストレージI/Oコントロールを利用することで、vSphereの管理者は最も重要な仮想マシンが混雑時でも適切なI/O資源を確実に得られるようにすることができる。
  • iSCSIハードウェアのオフロード。vSphere 4.1は10ギガビットiSCSIのハードウェアオフロード(Broadcom 57711)と1ギガビットiSCSIのハードウェアオフロード(Broadcom 5709)が可能になる。
  • ネットワークI/Oコントロール。トラフィック管理コントロールにより、仮想マシン、vMotion、FT、およびIPストレージトラフィック(vNetwork Distributed Switch限定)などのトラフィックタイプごとに柔軟に物理NIC帯域幅をパーティション分割できるようになる。
  • IPv6の強化。ESXのIPv6はInternet Protocol Security(IPsec)のマニュアルキーイングをサポートする。
  • 負荷ベースのチーム作業。vSphere 4.1ではvNetwork Distributed Switch上の物理アダプタのグループで常に負荷のバランスが取れるよう、チーム分けアルゴリズムのダイナミック調整が可能になる。
  • E1000 vNICの強化。vSphere 4.1ではE1000 vNICがジャンボフレームをサポート。
  • WindowsフェールオーバークラスタとVMware HA。Windowsフェールオーバークラスタ/Microsoft Cluster Serviceを利用するクラスタ化されたVMがVMware HAとともに完全にサポートされるようになった。 
  • VMware HAのスケーラビリティ向上。VMware HAではホストあたりの仮想マシン台数、クラスタあたりのホスト台数、クラスタあたりの仮想マシン台数の制限がvSphereと同じになった。
  • VMware HAのヘルスチェックとオペレーションステータス。vSphereクライアントのVMware HAダッシュボードには「クラスタオペレーションステータス」という新しい詳細なウィンドウが表示される。このウィンドウには、VMware HAクラスタの各ホストの具体的なステータスやエラーなど、VMware HAの現在のオペレーションステータスに関する表示情報が増えている。
  • VMwareフォールトトレランス(FT)の強化。vSphere 4.1には、メインとサブのVMが異なるが互換性のあるパッチレベルでFT互換ホスト上での動作を可能にするFT専用のバージョンコントロールメカニズムが搭載された。vSphere 4.1はメインのVMとサブのVMでロギングされたイベントを識別し、ホストがFTをサポートしない理由を報告する。さらに、FT対応の仮想マシンがクラスタに導入されたときにVMware HAを無効にし、FTを停止せずにクラスタをメンテナンスできるようにすることも可能だ。
  • VMware HAとフォールトトレランス(FT)用のDRSの互換性。FT対応の仮想マシンは負荷バランシングと初期配置にDRS機能を活用することができる。さらに、VMware HAとDRSが密接に統合されているため、VMware HAが仮想マシンを再起動させられる状況が’増えた。
  • ネットワークロギングのパフォーマンス向上。フォールトトレランス(FT)ネットワークロギングのパフォーマンスによりスループットが向上し、CPU利用率が低下する。さらに、FT対応の仮想マシンでvmxnet3 vNICを使うことができる。
  • VMware Data Recoveryの同時セッション。vSphere 4.1では複数のVMware Data Recoveryアプライアンスを同時に管理することができる。
  • vStorage APIs for Data Protection(VADP)の強化。VADPがWindows Server 2008とWindows Server 2008 R2の両サーバでVSS静止をサポートするようになった。これにより、Windows Server 2008とWindows Server 2008 R2の両アプリケーションでアプリケーションと整合性のあるバックアップおよびリストア操作が可能になる。
  • vCLIの強化。vCLIにSCSI、VAAI、ネットワーク、そして応答しない仮想マシンの終了といった仮想マシンコントロールのオプションが加わった。さらに、vSphere 4.1ではvCLIの動作をロギングするコントロール機能も提供される。
  • ロックダウンモードの強化。VMware ESXi 4.1のロックダウンモードを使うと、管理者がESXi Direct Console User Interface(DCUI)やTech Support Mode(TSM)へのアクセスを厳しく制限できるようになる。ロックダウンモードが有効の場合、DCUIアクセスがrootユーザに限定され、Tech Support Modeにはどのユーザも完全にアクセスできなくなる。ロックダウンモードを有効にした場合、管理や監視のためにCIMを使ってホストにアクセスできるのはvCenter Server経由のみとなる。vSphereクライアントを使ったホストへのダイレクトアクセスは許可されない。
  • VMのシリアルポートへのネットワーク経由アクセス。vSphere 4.1では、仮想マシンのシリアルポートを標準のネットワークリンクにリダイレクトできるようになる。これにより、仮想マシンのシリアルコンソール管理や監視用のサードパーティー製仮想シリアルポートコンセントレータのようなソリューションが可能になる。
  • vCenterコンバータのHyper-V読み込み。vCenter ConverterによってユーザがHyper-Vマシンを指定できるようになる。コンバータはHyper-Vシステム上で動作する仮想マシンを表示し、ユーザはVMware用の場所に読み込む停止中の仮想マシンを選択することができる。
  • ホストプロファイルの強化。vSphere 4.1では、ホストプロファイルを使うことで管理者パスワードの変更を公開することができる。強化点としてはほかにも、Cisco Nexus 1000VのサポートとPCIデバイスの順番設定が改善されている。
  • vSphere Management Assistant(vMA)の自動認証。Active Directoryとの統合や接続設定コマンドなど、vMA 4.1では認証機能が改善されている。
  • vSphere Management Assistant(vMA)における導入環境のアップデート。アップデートされたvMA 4.1の導入環境はvMA 4.0と完全互換となっている。RHELからCentOSへの移行は重要な変更の1つ。
  • vCenter Orchestratorの64ビットサポート。vCenter Orchestrator 4.1は64ビットのインストレーションにクライアントとサーバを提供し、32ビットクライアントはオプションとなる。64ビットインストレーションにおけるOrchestratorサーバのパフォーマンスは32ビットマシン上でのサーバ運用より大幅に向上している。
  • vCenter Update Managerにおけるリコールされたパッチ処理のサポート改善。Update Manager 4.1は、リコールされたESXや関連パッチに関する重要な通知を即座に送信する。さらに、Update Managerは既にダウンロード済みでもリコールされたパッチのインストールを防止する。この機能はさらに、リコールされたパッチが既にインストールされている可能性のあるホストの特定にも役立つ。
  • License Reporting Manager。License Reporting Managerは仮想ITインフラにおけるvSphere 4.1製品のすべてのライセンスキーや、それぞれの用途に対応した集中インターフェースを提供する。License Reporting Managerを使えば、異なる期間を指定してライセンスキーとその用途に関するレポートを表示および生成することも可能。ライセンスキー単位の利用率履歴はvCenter Serverデータベースに保管される。
  • パワーマネジメントの改善。ESX 4.1はディープスリープを活用してアイドル時の消費電力を一段と抑えている。vSphereクライアントにはシンプルなユーザインターフェースが用意され、これを使うことで4種類あるホストのパワーマネジメントポリシーから1つを選ぶことができる。さらに、新プラットフォーム内蔵の電力計を使うことで、vSphereクライアントの「Performance」タブでホストの消費電力や電力容量情報の履歴を表示させることができる。
  • オーバーヘッドメモリの削減。vSphere 4.1では(ハードウェアMMUをサポートするAMD RVIやIntel EPTなどのCPUを搭載したシステム上の大型仮想マシンでの動作中は特に)必要なオーバーヘッドメモリの容量が削減される。
  • DRS仮想マシンホストの相性ルール。DRSは、クラスタ内のホストのサブセットへの仮想マシン配置を制限する機能を搭載する。この機能は、ホストベースのISVライセンスモデルを適用したり、可用性の問題から仮想マシンを異なるラックやブレードシステムに収納しておくのに便利だ。
  • メモリ圧縮。圧縮メモリは新しいレベルのメモリ階層で、RAMとディスクの中間に位置する。メモリより低速だがディスクより大幅に高速な圧縮メモリは、ディスクにスワップアウトされる仮想メモリを減らすことでメモリ競合時の仮想マシンのパフォーマンスを向上させる。
  • vMotionの強化。vSphere 4.1はvMotionの強化により、仮想マシンの同時移行数拡大と個々の仮想マシンの移行高速化がサポートされ、ホストの合計退避時間を大幅に短縮している。その結果、パフォーマンスが個々の仮想マシンの移行で最大8倍に向上し、vMotionはネットワークアダプタ(それぞれ1GbEもしくは10GbE)に応じてホストあたり4から8の同時移行がサポートされる。
  • ESX/ESXiのActive Directoryの統合。Microsoft Active Directoryとの統合により、ESX/ESXiでシームレスなユーザ認証が可能になる。一元化されたユーザ管理によりActive Directoryのなかでのユーザとグループの保守が可能となり、ESX/ESXiホスト上のユーザやグループに権限を割り当てることもできる。vSphere 4.1では、Active Directoryとの統合により、ホストプロファイルを使ってホストにパーミッションルールを提供できるようになる。
  • ESX/ESXiホストから仮想マシンへのUSBデバイスパススルーの設定。仮想マシンが動作しているESX/ESXiホストに接続されたUSBデバイスを使えるよう仮想マシンを設定することができる。vMotionを使って仮想マシンを移行しても接続は維持される。
  • 強化されたvMotion互換性の改善点。vSphere 4.1には、将来登場するAMDプロセッサとvMotion互換になるようクラスタを準備するAMD Opteron Gen. 3(3DNow!ではない)EVCモードが組み込まれている。仮想マシン向けのEVCモード表示、即時性の高まったエラー検知、エラーメッセージの改善、仮想マシンを再起動する必要性の削減など、EVCはほかにも多数のユーザビリティを改善している。
  • vCenter Update ManagerによるEMCのESX PowerPath Moduleのプロビジョニング、パッチ、およびアップグレードサポート。vCenter Update Managerでは、EMCのPowerPathマルチパシングソフトウェアなど、ESXにインストールできるサードパーティーモジュールのプロビジョニング、パッチ、およびアップグレードが可能になっている。ベースライン構造や包括的なコンプライアンスダッシュボードでポリシーを設定するUpdate Managerの機能を使うことで、大規模環境下でのPowerPathモジュールのプロビジョニング、パッチ、およびアップグレードを簡略化することができる。
  • ユーザ設定可能な仮想ソケットあたりの仮想CPU台数。1つの仮想ソケットに複数の仮想CPUを搭載するよう仮想マシンをコンフィギュレーションすることができ、それぞれの仮想CPUはゲストOSから1つのコアに見えるようになる。これまでの仮想マシンは、1つの仮想ソケットに1つの仮想CPUしか搭載することができなかった。
  • 対応プロセッサのリスト拡張。ESX 4.1では、サポートされるプロセッサのリストが拡張されている。サポートされるプロセッサのなかには、「Nehalem-EX」という開発コード名のIntel Xeon 7500 Seriesプロセッサ(最大8ソケット)も含まれる。

そのほかに、VMware社はvSphere 4.1でSMB市場向け自社製品の拡充を進め、Essential PlusライセンスにVMotionを追加する。

vSphere41_SKUs


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