仮想インフラネットワーキングの将来に関するCitrix社、Juniper社、HP社、Yahoo社、Nicira社のコメント(20100726-1)
仮想化とクラウドコンピューティングはデータセンタの設計方法を変えつつある。Intel社やAMD社の製造するCPUが強力になればなるほど、1つのハイパーバイザー上で管理者がホスティングできるコアあたりの仮想マシン数も増加する。しかし、集約率が上がれば上がるほど、メモリ、ストレージ、そしてネットワーキングの各コンポーネントに関する問題も増加し、それがたちどころに仮想インフラの新たなボトルネックとなりつつある。
仮想化ベンダー各社は、VMware社の新しい「メモリ圧縮」や、まもなく登場するMicrosoft社の「ダイナミックメモリ」といった複数のオーバーコミットテクニックによってメモリの制限を克服しようと試み、ストレージベンダー各社の方は長距離の仮想マシンライブマイグレーションなどの特殊技術を可能にするEMC VPLEXなど、仮想化との親和性が高いSANコントローラの開発を試みている。
Cisco社とHP社を除き、実績のあるネットワーキングベンダー各社は、仮想化とクラウドコンピューティングの両インフラに存在する新たな課題への対応にあまり力を入れていないように思える。
この話題は、これまで何度も言及されている。最も最近のものでは、Association for Computing Machinery(ACM)が先月開催した会議がある。
参加した専門家グループにはCitrix社、Juniper社、HP社、Yahoo!社、そしてVMware社の創業者で、元最高経営責任者(CEO)であるDiane Greene氏が出資する、新興企業のNicira社からさえも最高技術責任者(CTO)やバイスプレジデントが参加しているため、この会議は特に興味深い。
これらの企業が向かっている方向や、少なくとも各社がこの課題をどのように見ているのかを理解するのに役立つ多くの興味深いコメントを紹介する。
Citrix社(太字はvirtualization.infoによる):
…ムーアの法則の進化や、サーバあたりVM実行可能数の大きさを考えると、ネットワーキングにとって暗黙の課題となるのは、ホップの最後のスイッチが必然的にハイパーバイザーもしくはサーバのハードウェアの機能となり、物理ネットワークにおける従来のハードウェアスイッチにならないことだ。
…
IaaSは、ネットワーキング機器における従来のベンダー/顧客の役割に異議を唱えている。クラウドベンダーが特定のベンダーから機器を購入しても、そのベンダーがユニークなバリュープロポジションをIaaSの顧客に見せる手段はない。これは必然的にネットワーク機器のコモディティ化を余儀なくさせるのだろうか?私はそう思う。Google社などは、既に業界標準のパーツを使って自前のネットワーク関連機器を製造しているとされる。
…
要は、VMの移動時は伺いを立てられるような贅沢は許されない。単に指示されるだけだ。(HP社の)主張によると、保護されていないLANセグメントに何かを移動することは絶対にないという。たいてい、人々はそこまで詳細にインフラを理解していない。IT関係者が適切に対応されていない負荷を発見し、予備容量を見つけると、その負荷に適切な資源が割り当てられるようサービスが移動される。それだけだ。エッジの方へ移動される。移動の可否を尋ねられることはなく、事後にその内容を知らされるだけだ。ワークロードが実行される可能性のある方法/タイミング/場所に関連する自動化ロジックでLin Nease氏が言及する制約を組み入れることが課題だ。これにより、ITプロセスにおける管理の大幅な変更が要求されることになる。
Nicira社:
本来、強化ポイントはネットワークにあった。そこが中心だったからだ。そのため、コンフィギュレーションステータスなどを置く場所がネットワークであることが常に明白だった。これからの強化ポイントはエッジ部分になる。それらの機能が非常に豊富であるとの解釈からだ。VMの場所は分かる。だれが使用しているのかも分かる。そして、それがいつ接続され、切断されるのかも分かる。その結果、従来のサービス検知は不要となり、マルチキャストもほとんど不要になる。強化ポイントがエッジにあるため、力関係は完全に変わっている、解釈として関心はエッジの方に移っているためパラダイムの衝突が起こる。
Yahoo!社(太字はvirtualization.infoによる):
われわれの今後2年から3年間の目標は、アプリケーションの開発、パッケージング、そして導入を完全に透過的にすることだ。自分としてはSLA(サービス内容合意)、待ち時間、そしてスループットの秒あたりメガビットを指定し、要件を満たす仮想ネットワークを入手したい。
…
われわれはXenへの移行を進めつつあり、フラットなネットワークを持つ新しいデータセンタアーキテクチャを構築しているところだ。われわれはVLANの利用を試みたが、別のアプローチを採用し、フラットなレイヤ2ネットワークへ向かう。その上にオープンなvSwitchモデルを構築し、サーバ上のファブリックにすべてを配置する.
Juniper社:
…Juniper社では、事実上ステートレスで大容量の10万ポートスイッチを構築したい考えだが、中間の「魔法の箱」にすべてを戻すことなくそうしたい。
驚いたことに、仮想化分野のマーケティングで大きなポテンシャルを秘めたネットワーキングベンダーのVyatta社はこの会議に参加していなかった。
それ(そしてCisco社までも不在)にもかかわらず、この議論の内容は極めて興味深く、一読に値することは明らかだ。
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