速報Citrix社Synergy 2010:第2日(20100513-2)

Friday, May 14th, 2010   |   原文はこちら (English)

カリフォルニア州サンフランシスコで開催中のCitrix Synergy 2010の第2日が始まった。virtualization.infoによる第1日の記事はこちらをご覧いただきたい。

今日は仮想データセンタの話題が中心で、XenServerとクラウドコンピューティングの発表がある。

ステージにはMichael Dell氏(Dell社の会長兼CEO)、Brad Anderson氏(Microsoft社の管理サービス部門担当本社副社長)、そしてFrank Gens氏(IDC社のシニアバイスプレジデント兼主任アナリスト)が登場してくる。

まず、Frank Gens氏が壇上に登場する。

同氏はクラウドコンピューティングの課題、期待、そして歴史について簡単に語り始める。
同氏の話の内容はすべてこれまで繰り返し語られてきたものであり、新しい話題はなさそうなので、virtualization.infoではここで再度まとめることはしないでおく。

Mark Templeton氏が壇上に登場する。

約束通り仮想データセンタに関する話題となり、最初はネットワーク(NetScaler)に重点が置かれる。
Citrix社がHyper-V用NetScaler仮想アプライアンス(VPX)が2010年夏の発売予定であることを発表する。
同製品は、System Center管理コンソールでネイティブのWindowsサービスのように表示される。

Templeton氏によると、現在Fortune 500企業の45%がXenServerを使っているという。
Tesco社などはXenServerホストを1000台以上持っている。

Citrix社が「Dynamic Memory Management」と呼ぶメモリオーバーコミット(バルーニング経由)、ホストパワーマネジメント、ロールベースの運用、スナップショットサポート、およびウェブベースポータル経由のセルフサービスプロビジョニングなど、多数の新機能を搭載した「XenServer 5.6」の発売をCitrix社が発表する

Rackspace社最高経営責任者(CEO)のLew Moorman氏が壇上に招かれ、XenServerに関するCitrix社との提携を発表する。
Moorman氏は、現在Xen上で構築されているCloud Rackspaceが今後XenServerに移ることを発表する。Rackspaceインフラの規模(Amazon社に次ぎ世界で2番目)を考えると、これはCitrix社にとってかなり注目すべき選択だ。
このような変更の最大の要因は、Rackspace社がWindowsゲストOSを運用するのに完全保証された仮想インフラを望んでおり、Microsoft社がXenServerを完全にサポートしている点だ。

Templeton氏はCitrix Essentialsに話題を移し、「Essentials Site Recovery」エディションと呼ばれるMicrosoft Hyper-V用の新バージョンを発表する。
Microsoft社の管理サービス部門担当本社副社長、Brad Anderson氏がステージに招かれ、同製品を解説する。

デモが始まる。Microsoft社が正式には「System Center Virtual Machine Manager 2011」と呼ばれる次世代Virtual Machine Managerを披露し、新しいService Designerダッシュボード経由で多層アプリケーション(ウェブフロントエンド、ミドルウェア、そしてバックエンドデータベース)のプロビジョニングを行う。
このデモは、先月のMMSカンファレンス開催中に行われたものと基本的に同じものとなっている。

いずれにせよ最も興味深いのは、EssentialsとSystem Centerの両方が一緒に表示されるという、現時点におけるCitrix社とMicrosoft社による仮想データセンタの見せ方だ。
2009年の図表と比較すると、見落としてはならない大きな違いがある。System Centerは現在、Essentials for XenServerやHyper-Vを含め、すべての上に来ているのだ。 
Microsoft社の管理製品ファミリーはCitrix Essentialsと同等の代替製品のようにはとらえられておらず、複数のEssentialsインスタンスを集中コントロールする機能を示唆した高いレベルの製品として示されている。

もし本当ならば、これは戦略の大転換であり、ある意味Citrix社とMicrosoft社の仮想化スタックが完全に重複しているとの多くの批判に対応している。
この新しいビジョンでは、Microsoft社はもはや複数のハイパーバイザーホストを管理することに関心を寄せておらず、この空白はCitrix社が喜んで埋めてくるだろうが、同社はさらに高度な拡張を進め、複数の仮想データセンタを管理したいとも考えている。

Templeton氏は次にクラウドコンピューティングの話題に移る。

昨日と同様、Citrix社は(率直に言って非効率的な)ビデオによる推薦の言葉で自社のアプローチを実証しようとしている。同社が「クラウドコンピューティング・オープンフレームワーク」と呼ぶ4社のホスティングプロバイダーがビデオに登場する。
その4社のなかの1社が、VMware社が2009年6月に2000万ドル出資したホスティングプロバイダーのTerremark社だ。

Michael Dell氏が壇上に登場する。Dell社は競合各社に比べてこれまで弱かったクラウドコンピューティングに対する意気込みを強く示す必要があるため、同CEOの話は興味深いものとなるだろう。

Michael Dell氏はXenClientがDell社の現行マシンと今後登場するマシンの両方をサポートするという昨日の発表に言及する。

同氏はITの進化に簡単に触れ、クラウドコンピューティングにも簡単に触れてから(実際のところあまりにも簡単すぎた)、まもなく登場する5インチ型タブレットの「Dell Streak」(旧Mini 5)を紹介する。
参加者の非常に多くがiPadを手に持っており、サンフランシスコ全体を探してもAppleのタブレットは2週間以上前から見つからないことを考えると、これはちょっとおかしな光景だった。
さらに言えば、クラウドコンピューティングや仮想データセンタに関する基調講演にこのように浅ましい宣伝が適していると考える理由が分からない。

Dell氏はようやくさらに具体的な内容に移るが、やはりクラウドコンピューティングに特化したものは何もなかった。同氏はまもなく登場するSANアレイ、Dell|EqualLogicの新機能について語る。

全体的に見て、仮想データセンタ、クラウドコンピューティング、あるいはCitrix社との提携に関しても具体的な意気込みが聞かれず、Dell氏の講演内容は不十分この上なかった。むしろ期待を裏切る内容であり、同社が本当に有効な戦略を持っていることを示す機会を逸したことは明らかだ。

ここでIDC社のFrank Gens氏とMichael Dell氏が並んで座り、それらしくクラウドコンピューティングについて率直に議論し、聴衆からの質問を受け付けた。ここまで聞いた話の内容を考えると、ここで聴衆が非常に興味深い話を聞ける可能性は低く、Citrix社だけでもかなりいろいろなことが話せたので残念である。
たとえば、Citrix社がXen Cloud Platform(XCP)をどのように活用していくのかといった発表はどうなったのだろうか?

さて、これですべてある。
両者による議論はわかりきった話ばかりが続き、明らかに基調講演の価値を落としてしまった。前日のCitrix社の方が格段に優れており、2011年は同社がその多くの専門分野に集中してくれることを願うばかりだ。


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