Veeam社が発表するSureBackup技術とは何か?(20100322-3)
数週間前からティーザー広告を出していたVeeam社が、VMware vSphere用バックアップ/リストア製品を大幅に改善する技術セットである「SureBackup」を3月22日に発表する。
そもそも、SureBackupは1つの新機能の名前ではなく、「Veeam Backup&Replication」の既存およびまもなく登場する機能を包括するものだ。これは古いものを何か新しいものに変えるという典型的なマーケティング操作のようにも感じるが、SureBackupには全く新しい注目すべき技術が少なくとも1つ含まれているというのが現実だ。
「Recovery Verification」という名前が与えられたそれは、各ゲストOSとそのアプリケーションがリカバリ後に適切に機能するかどうかテストするという、仮想マシンのライブバックアップ時に遭遇する最も困難な問題の1つを解決するVeeam社の試みだ。
ライブ(あるいはホット)バックアップでは、OSの動作中に仮想マシンがコピーされるが、バックアップをリストアするときは電源が切れた状態からOSが起動する。これが不整合性につながる場合がある。
Microsoft社がWindows Server 2003やXPから提供している「Volume Shadow Service」(VSS)技術は、Windows仮想マシン保護時のリスク低減に役立つが、効果的に動作するには、それがOS内部で動作するアプリケーションによってサポートされている必要がある。
VSS対応アプリケーションがない場合、ライブ・バックアップは100%安全なリストアを保証しない。また、リストア操作でバックアップを1つずつテストする(膨大な協力が必要でコストも時間もかかりすぎる)ことなくこのような補償を行う方法もない。
2010年第3四半期にVeeam Backup&Replication 5.0に搭載されるRecovery Verificationは、仮想インフラの隔離された場所に保護されたVMをレストアすることでこの問題を解決する。
VMはバックアップアーカイブから電源の投入が行われ(データセンタを越えてVMのコピーもしくは移動が行われることはない)、ほかのvSwitchとも物理LANとも接続されていない一時的な仮想ネットワーク上に置かれる。
もちろん、リストアフェーズ中にVM内部で発生している変更はすべて差分ディスクに記録され、それは検証完了直後に廃棄される。システムステータスが誤って修正されることを回避するため、アーカイブされたイメージは読み込み専用ステータスのままになる。
検証中のVMは、予備のハードウェアがない場合は既存の仮想インフラ内に置かれ、プロダクション環境のリソースを「拝借」する。影響を低減させるため、VMバックアップ後や夜間など、この操作はいつでもスケジューリングできるようになっている。
Veeam社によると、1回の検証には数分しかかからないが、この大歓迎の機能はキャパシティプラニングにおける全く新しい検討事項になり得るという。
もう1つの方法として、Recovery Verificationは社内の災害対策ハードウェアのテストにも利用できる。
最も興味深いのは、仮想インフラでバックアップイメージがリストアされたあとにVMで発生する内容だ。Veeam社では、ゲストOSが適切にブートするかどうかチェックするだけにとどまらず、同製品が特定のスクリプトを実行し、VM内のアプリケーションが許容できる運用ステータスに戻ったことを検証する。
Veeam社は最も一般的なアプリケーション用に定義済みスクリプトをいくつか提供するが、重要なことは、顧客が独自のカスタムスクリプトを使ってゲストOS内のアプリケーションのあらゆる動作を検証できるようになる点だ。
ネットワークのコネクティビティが制限されており、ほかの各種アプリケーション層もおそらく接続できないようになるため、すべてを検証できないことは明らかだ。
テストが完了すると、Recovery VerificationはVMアーカイブイメージをシャットダウンし、差分ディスクを捨てて、内蔵のチェック機能やカスタムスクリプトが返した結果が含まれたレポートを送信する。
これは、災害対策ベンダー各社がたいてい行うバックアップイメージの整合性検証の範囲を越えるものであり、明らかに興味深い仮想化活用方法だ。Veeam社は(Windowsだけでなく)どのゲストOSやアプリケーションでもこれをサポートする。さらには、Backup&Replication 4.xのアーカイブにも対応している。
しかし、同社にはリストア関連のニュースもいくつかある。
そこまで革新的ではないが、それでもかなり歓迎すべきSureBackupの新機能が、Exchange Serverの電子メール、Active Directory LDAPサーバのユーザ、あるいはSQL Serverのレコードといったアプリケーションレベルのアイテムをリストアする機能だ。
各オブジェクトに適したロールやパーミッションもリカバリされる。
Veeam社では、エージェントをインストールすることなく、これまで利用してきた既存のバックアッププロセスを使うことで、VMware社がサポートするすべてのゲストOSでこの機能をサポートしている。
これと同じ機能が、vRanger Proの将来登場するバージョンの一部として2009年7月にVizioncore社によって発表されている。
当時、virtualization.infoはVizioncore社の親会社であるQuest社が物理製品の方で既存のソリューションに含まれる技術を利用するかもしれないと推測している。
アプリケーションアイテムのリストアに関するQuest社の専門知識が2004年のAelita Software社買収によるものであるため、両社がこの機能でどのように競争していくのかは興味深い。
この買収のあと、Aelita Software社の複数の社員がQuestを退社してVeeam社を設立した。そこには、Andrei Baronov氏の名前も見受けられる。同氏はAelita社の最高技術責任者(CTO)を務め、買収後にQuest社で研究開発ディレクターを務めて、最終的にはVeeam社のCTOに就任している。
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